自己紹介
【新築・リノベ検討中の方へ】壁の中のLANケーブル、どれを選ぶのが正解?10年先も困らない選び方
お客様からのご質問:新築・リフォームで敷くLANケーブルのカテゴリは何がおすすめですか?
先日、注文住宅の新築をご検討中のお客様から「壁の中に敷くLANケーブルは、どのカテゴリを選べば良いですか?」という具体的なご質問をいただきました。近年のインターネット環境は進化が早く、専門用語も多いため、どの規格を選べば後悔しないのか迷われる方は非常に増えています。
壁の中の配線は、家を建てた後に交換しようとすると壁を剥がす大がかりな工事になり、多額の費用が発生します。そのため、家づくりの段階で10年先を見据えた最適なLANケーブルの規格を選んでおくことが、将来の快適な暮らしに直結します。
本記事のまとめ(要約)
新築やリフォームで宅内に敷設するLANケーブルは「カテゴリ6A(Cat6A)」が最もおすすめです。富山県内でも最大通信速度10Gbpsの「フレッツ光クロス」等の超高速光回線や、2.5Gbps以上に対応するPCやNASが増加しています。従来のカテゴリ6では1Gbpsまでの通信に制限されますが、カテゴリ6Aであれば10Gbpsの通信性能を完全に発揮できます。壁の中の配線は後からの交換費用が高額になるため、建築時にカテゴリ6Aを採用することが、将来の通信環境への対応とコストパフォーマンスの両面において最適な選択肢となります。
1. 富山県でも普及が進む10Gbps(10ギガ)通信の現状
富山県内の主要エリアで最大10Gbpsの超高速光回線サービスが順次拡大しています。
富山県内では、NTT西日本の「フレッツ光クロス」をはじめとする最大通信速度10Gbpsの超高速インターネットサービスの提供エリアが、富山市や高岡市、射水市、砺波市などの主要都市で急速に広がっています。高画質な動画配信サービスの普及やオンラインゲームの利用者の増加に伴い、家庭内で消費される通信データ量は年々増加傾向にあります。
家庭内で使用するデスクトップパソコンやノートパソコン、データを保存するNAS(ネットワークHDD)などの機器においても、2.5Gbpsや10Gbpsの高速通信規格に対応した製品が標準的に普及し始めています。家族全員が同時にスマートフォンやパソコンでインターネットに接続する現代のライフスタイルでは、宅内の通信の通り道をあらかじめ広く設計しておくことが重要です。
2. LANケーブルのカテゴリごとの通信速度と仕様の違い
LANケーブルのカテゴリとは通信速度や周波数帯域を分類した規格のことです。
LANケーブルには「カテゴリ」と呼ばれる規格が存在し、カテゴリの数字が大きくなるほど、一度に送信できるデータの量が多くなり、通信速度が速くなります。一般住宅の屋内配線として流通している主なLANケーブルの規格は、カテゴリ5e、カテゴリ6、カテゴリ6Aの3種類に分類されます。
それぞれのカテゴリにおける通信性能と最大通信速度の違いは以下の通りです。
| カテゴリ名(略称) | 最大通信速度 | 伝送帯域(周波数) | 一般的な用途と現在の位置づけ |
|---|---|---|---|
| カテゴリ5e(Cat5e) | 1Gbps | 100MHz | ひと昔前の標準規格。10Gbpsの高速通信には対応不可。 |
| カテゴリ6(Cat6) | 1Gbps | 250MHz | 現在の標準的な規格。10Gbps通信時は通信距離が制限される。 |
| カテゴリ6A(Cat6A) | 10Gbps | 500MHz | これからの新基準規格。10Gbpsの高速通信に完全対応。 |
従来の一般的な仕様であった1000Base-Tと呼ばれる規格は最大通信速度が1Gbpsですが、最新の10GBase-Tと呼ばれる規格は最大通信速度が10Gbpsに達します。インターネット回線や接続機器が10Gbpsに対応していても、壁の中のLANケーブルがカテゴリ5eやカテゴリ6のままであると、宅内の通信速度は最大1Gbpsに制限されてしまいます。
3. 新築・リフォームでカテゴリ6A(Cat6A)を選ぶべき3つの理由
これから家づくりを行う施主様にはカテゴリ6AのLANケーブルを採用することを強く推奨します。
注文住宅の新築や一戸建てのリフォームにおいてカテゴリ6AのLANケーブルを選択すべき理由は、将来のインターネット環境への対応力と、後からの工事費用の削減、そして優れたコストパフォーマンスの3点に集約されます。
カテゴリ6AのLANケーブルを採用すべき具体的な理由は以下の通りです。
- 10Gbpsの高速回線の性能を100%引き出せる点:富山県内でも導入が進む最大10Gbpsの光回線サービスの通信速度を低下させることなく、各部屋のパソコンやWi-Fiルーターまで届けることが可能になります。
- 将来の配線交換工事にかかる高額なコストを回避できる点:壁の内部に敷設したLANケーブルを10年後や20年後に交換する場合、壁紙や石膏ボードを剥がす大がかりなリフォーム工事が必要となり、数万円から数十万円の追加費用が発生します。
- 建築時の差額コストが非常に少額で済む点:住宅1棟あたりに使用するLANケーブルの材料費において、カテゴリ6とカテゴリ6Aの差額は数千円から数万円程度に収まるため、初期投資としての費用対効果が極めて高いと言えます。
4. 家庭用LAN配線で注意すべきカテゴリ7とカテゴリ8の罠
一般住宅の壁の中に敷設する配線としてカテゴリ7やカテゴリ8のLANケーブルを選んではいけません。
家電量販店やネット通販ではカテゴリ6Aよりも数字の大きいカテゴリ7やカテゴリ8のLANケーブルが販売されていますが、カテゴリ7以上のケーブルは主にデータセンターや工場などの業務用として開発されたものです。カテゴリ7やカテゴリ8のLANケーブルは「STPケーブル」と呼ばれ、ノイズを防ぐためのシールドで覆われていますが、このシールドは両端の機器で正しく接地(アース)を行わないと、逆にノイズを拾いやすくなり通信速度が低下する原因になります。
一般的な家庭用のアンプやWi-Fiルーター、パソコンなどの接続機器は、カテゴリ7以上のLANケーブルが必要とする接地仕様に対応していません。アース処理ができない一般住宅の環境においては、シールドのない「UTPケーブル」の最高峰であるカテゴリ6AのLANケーブルを使用することが、最も安定した高速通信を実現する方法となります。
5. まとめ:ミヤワキホームが提案する10年先も快適な配線計画
ミヤワキホームでは富山県での快適な暮らしを見据え、カテゴリ6AのLAN配線計画をご提案しています。
住宅の断熱性能や耐震性能と同じように、壁の中の通信配線も一度施工すると簡単には変更ができない重要な住宅インフラです。富山県内におけるインターネット環境の高速化を見据えて、家づくりの段階からカテゴリ6AのLANケーブルを選択しておくことが、10年先も後悔しない住まいづくりにつながります。
ミヤワキホームでは、間取りや断熱性だけでなく、こうした「これからの暮らしの快適性」を支える配線計画もしっかりサポートしています。