宮本 伸吾 自己紹介

丈夫な家を建てるために必要なこと、木のクセを読む!

2017/09/14(木) すべて

今回は、手刻みにこだわる理由の2つ目の、「木のクセを読む」をご紹介します。
木のクセを読むとはつまり、「この木はどういう方向で育って、どう反ったりするか」と
いうことを見極めるということです。
20年ほど前に亡くなってしまいましたが、最後の宮大工と呼ばれた西岡常一さんという方
がいらっしゃいました。昭和の法隆寺の大修理や薬師寺の修理をする時に棟梁だった方で
、その方が言うには「木を買わず山を買え」とのことです。

どういうことかというと、山に入って、大工さんが自分で使う木材を決めてきて、たとえ
ば北に生えている木があればその木は北に使ってあげるということです。土質によって、
また山の環境によって木のクセが生まれるのでそれを見て、「この木はこっちの方向によ
じれる性質を持っているから、ならばあっちの方向によじれる性質の木と組み合わせれば
いいな」「こう組めば」と考えることができるのです。

西岡さんは宮大工だったので、「山を買う」とは社寺に携わっていた方の言葉ですが、住
宅にも同じことが言えます。住宅も社寺と同じく100年、200年ともってくれるように建て
る。それは丈夫な建物を建てることにつながってきます。 “木材として考えるのではな
く、生き物として考える”という、単に大工さんが加工するだけではないという考えをお
持ちでした。

今は住宅を建てるのに山に入って見極めるなんてことをする大工さんはほぼいないと思い
ますが、そうはしなくても材を見極めて手刻みで木材を用意することは、それに近いこと
ではないでしょうか。 ちなみに西岡常一さんの言葉は本当にかっこよくて、ついつい唸
ってしまいます(笑)ちょっとでも興味をもたれた方は、ぜひ調べてみてください!

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